総務省の調査によると、スマホの世帯保有率は2019年に80%を超えました。スマホはプライベートや仕事のさまざまな場面で使用する機会があり、現代の人にとってはもはや必需品といえるでしょう。
スマホをインターネットに接続する方法のひとつに、モバイルデータ通信があります。スマホの契約では一般的に、使用するモバイルデータ容量に合わせて料金プランを選択するため、モバイルデータ通信を上手に使いこなすことで月額料金を抑えられます。
この記事ではモバイルデータ通信について紹介するとともに、そのオン/オフの切り替え方や節約術を解説します。
参考:「第2部 情報通信分野の現状と課題」|総務省
目次
モバイルデータ通信とは?
モバイルデータ通信とは、通信事業者が提供する携帯電話回線を利用して、スマホやタブレットなどの端末をインターネットに接続する方法です。
モバイルデータ通信を利用している間は、端末の画面上部に3G・4G・LTE・5Gなどと表示されます。3G・4G・LTE・5Gは移動通信システムおよび通信規格の名称で、それぞれの特徴は以下の通りです。
・3G:第3世代移動通信システムを表す。電波が届く範囲が4GやLTEよりも広い反面、通信速度が遅い。
・4G:第4世代移動通信システムを表す。3Gよりも通信速度が速くデータ通信に特化しているため、インターネットを快適に使える。
・LTE:4Gが導入される前に移行段階として登場し、第3.9世代とも呼ばれた。現在は4Gに含まれることが多い。
・5G ※1:第5世代移動通信システムを表す。通信速度は4GやLTEの10倍以上が見込まれ、「超高速通信」「超低遅延通信」「多数同時接続」が特徴である。
なお、モバイルデータ通信時はデータ容量を消費します。月ごとに定められたデータ容量の上限を超えてしまうと、翌月になるまで通信速度制限がかかります。
(※1:5Gは一部エリアで提供されています、以下同様)
モバイルデータ通信におけるデータ容量の消費目安
モバイルデータ通信は、操作内容や利用状況により消費するデータ容量が変わります。ここでは参考までに、1GB(約1,024MB)のデータ容量で何ができるかを見てみましょう。
用途 | 目安 |
---|---|
Webページの閲覧 | 約6,600ページ |
メールの送受信(添付ファイルを含む) | 約2,000通 |
動画視聴 | YouTubeなどHD高画質で、約30分 |
LINEのテキストメッセージ | 約50万回 |
LINE音声通話 | 約44時間 |
参考: 「データ容量とは?容量の目安や適した料金プランの選び方を解説!」|povo ライブラリ|【公式】povo2.0
Webページの閲覧で約6,600ページ、メールの送受信なら約2,000通もできると考えると、1GBでも十分な容量に思えるかもしれません。ですが、動画をHD高画質で見た場合はわずか30分ほどで1GBを使い切ってしまいます。
動画視聴は、現代において多くの方の生活に根付いていることを考えると、1GBでは足りないと感じる方も多いでしょう。
モバイルデータ通信とWi-Fiとの違い
スマホやタブレットをインターネットに接続するには、モバイルデータ通信のほかにWi-Fiを利用する方法があります。Wi-Fiとは「無線LAN(Local Area Network)」の規格の一種で、スマホやパソコン、ゲーム機などのネットワーク対応端末を、ワイヤレスでLANあるいはネットワーク機器に接続する技術です。
自宅では、固定回線でWi-Fiを利用してインターネットに接続する方が多いのではないでしょうか。料金プランによってデータ容量に制限のあるモバイルデータ通信とは異なり、Wi-Fiでは固定回線の利用料を支払うことで、データ容量の上限を気にせずデータ通信を行えます。また、Wi-Fiは大容量通信が可能なため、映画やドラマなどの動画視聴も快適に楽しめます。
モバイルデータ通信とWi-Fiの主な違いは通信状況と利用可能な場所にあります。
まず通信状況においては、モバイルデータ通信のほうが場所によって不安定になりやすく、Wi-Fiのほうが安定しやすいという特徴があります。
また利用可能な場所においては、モバイルデータ通信がほぼ全国(電波の届く範囲)で利用できるのに対し、Wi-Fiは接続できる範囲内で利用できるという違いがあります。
モバイルデータ通信をオフにするメリット・デメリット
モバイルデータ通信は、スマホの設定メニューからオン/オフの切り替えが可能です。オフにすると携帯電話回線によるインターネット接続ができなくなりますが、状況によってはオフにした方が良い場合もあります。
ここでは、モバイルデータ通信の設定をオフにするメリット・デメリットを見ていきましょう。
モバイルデータ通信をオフにするメリット
モバイルデータ通信では、月ごとに定められたデータ容量の上限を超えると、通信速度制限がかかります。インターネットを利用するすべての動作が遅くなるため、非常にストレスを感じるでしょう。
そこで利用したデータ容量が月の上限に近づいた時には、モバイルデータ通信をオフにしておきましょう。Wi-Fiが使える場所以外ではインターネットに接続できなくなるため、データ容量を消費せずに済みます。
また、モバイルデータ通信をオフにすることで、バッテリー消費も抑えられます。例えば地下やビル街、山間部など電波の届きにくい場所では、スマホが電波を探し続けてしまい、バッテリー消費につながります。そのような電波の悪い環境では、モバイルデータ通信を一時的にオフにし、バッテリー消費を防ぐと良いでしょう。
モバイルデータ通信をオフにするデメリット
モバイルデータ通信をオフにしている間は、携帯電話回線を利用したインターネット接続ができなくなります。Wi-Fiに接続している環境ではない限り、インターネット接続が必要なアプリや機能も使えなくなるため、不便さを感じることもあるでしょう。
モバイルデータ通信をオフにすると、バックグラウンド通信も停止されます。バックグラウンド通信とは、アプリを画面上で操作していなくても、自動的に情報の取得や更新が行われている状態を指します。つまり、モバイルデータ通信をオフにしている間は、ニュースアプリの更新やメッセージアプリの通知などが止まってしまいます。
そのほかのデメリットとして、VoLTE(Voice over Long Term Evolution)などLTEの回線を利用した音声通話もできなくなります。ただし、LTE回線による通話ができなくても通常の音声通話は可能です。
モバイルデータ通信のオン/オフを切り替える方法
次に、iPhoneとAndroidのスマホで、モバイルデータ通信のオンとオフを切り替える方法を解説します。
iPhoneの場合
iPhoneの場合、モバイルデータ通信をオフにする方法は以下の通りです。
①ホーム画面から「設定」を選択し開きます
②「モバイル通信」を選択します
③「モバイルデータ通信」のスイッチを、「オフ」に切り替えます
Androidの場合
Androidでは、使用している機種やOSのバージョンによって方法が異なる場合があります。一般的なオフの切り替え方法は、以下の通りです。
①ホーム画面から「設定」アプリを選択します
②「ネットワークとインターネット」を選択します
③「モバイルネットワーク」または「SIM」を選択します
④「データ通信を有効にする」または「モバイルデータ」のスイッチを、「オフ」に切り替えます
モバイルデータ通信量を賢く抑える節約術
スマホは今では通話やWeb閲覧のほか、SNS投稿、動画視聴などさまざまな用途に利用されています。インターネットに接続する機会も多いため、モバイルデータ通信を上手に使いこなすことが月額料金の節約につながります。
また、普段からデータ消費量を意識しておけば、月末に通信速度制限がかかって慌てることもなくなるでしょう。
ここでは、モバイルデータ通信量を賢く抑える節約術を紹介します。
可能な限りWi-Fiを活用する
データ容量を必要とする作業は、できるだけWi-Fiが接続されている環境で行うようにしましょう。例えば動画の視聴やデータのアップロードのほか、ゲームやアプリ、電子書籍のダウンロードなどが挙げられます。
自宅のWi-Fi以外にも、公共機関や商業施設、飲食店などにおいて、各通信事業者から提供された無料Wi-Fiが利用できることがあります。セキュリティ面に注意が必要ですが、これら無料Wi-Fiの活用もデータ消費量の節約には有効です。
バックグラウンド通信や位置情報サービスをオフにする
バックグラウンド通信や位置情報サービスをオンにしていると、インターネットやSNSの閲覧をしていなくてもデータ通信が行われることがあります。データ消費を抑えたい場合は、バックグラウンド通信や位置情報サービスはWi-Fiに接続している環境でのみオンにし、それ以外の時はオフにしましょう。
データ節約モードを使用する
スマホやアプリの多くは、データ節約モードがあります。
例えばiPhoneやiPadでは、省データモードを有効にすることでモバイルデータ通信量を抑えられます。ただし、動画や音楽などのコンテンツはストリーミング時の画質・音質が低下するといった影響があるため、注意が必要です。
X(旧・Twitter)やInstagram、YouTubeなどのアプリ単位でも、それぞれ設定を変更することでデータ通信量の節約が可能です。動画配信サービスや音楽配信サービスでは、画質や音質を落とす設定にすることで通信量を節約できます。
自動アップデートの設定を見直す
アプリのアップデートには「自動アップデート」と「手動アップデート」があります。自動アップデートにすると常に最新の状態が保たれる反面、利用者が気付かないうちにアップデートが実施され、データ容量を消費してしまいます。
対策としては、Wi-Fi経由のみでアップデートを行う設定に変更することです。
iPhoneの場合は、以下のように設定を行います。
①「設定」を開き「App Store」を選択します
②「Appのアップデート」でオン/オフを切り替えます
Androidの場合は、以下のように設定します。
①「Playストア」を開きます
②右上のプロフィールアイコンメニューを選択します
③「設定」>「ネットワーク設定」>「アプリの自動更新」の順で選択します
④「Wi-Fi接続時のみ」を選択します
モバイルデータ通信を賢く利用したい方にはpovo2.0がおススメ!
KDDIのオンライン専用ブランド「povo2.0(※2)」は、基本料金0円(※3)(※4)(※5)で、自分に必要なサービスだけを有料トッピングできるしくみです。
「Wi-Fiの利用が中心で、モバイルデータ通信はあまり使わない」と言う方には、「データ追加1GB(7日間)税込390円/回」や「データ追加3GB(30日間)税込990円/回」の低容量トッピングがおススメです。たくさんデータを使いたい方には、「データ追加150GB(180日間)税込み12,980円/回」や、「データ使い放題(※6)」など豊富な有料トッピングがそろっています。
モバイルデータ通信の利用を抑えて月々のスマホ料金を節約したい方には、povo2.0がおススメです。随時おトクなキャンペーンを実施中ですので、ぜひ検討してみてください。
参考:「キャンペーン一覧」(povo)
※2:お手続き・サポートはすべてオンラインとなります。povo2.0アプリや公式サイトからお問い合わせください。
※3:同一名義で5回線(*)ご契約の場合、累計6回線目以降、税込3,850円/回線の契約事務手数料がかかります。180日以上の期間、一度も有料トッピングの購入などが無い場合は利用停止または契約解除となることがあります。
*過去1年以内に、解約済、当社によりキャンセルした回線も含む
※4:国内への通話は税込22円/30秒、SMS送信は税込3.3円/通(70文字まで)が別途かかります。機種により最大で全角670文字まで送信可能です。134文字までは2通分とカウントし、以降は67文字ごとに1通分の送信料がかかります。衛星電話への通話など、一部通話料が異なる場合があります。詳細はこちら。
参考:「povo2.0プラン詳細」(povo)
※5:データトッピングを購入しない場合、送受信最大128kbpsとなります。
※6:ネットワークの混雑時や動画・クラウドゲームなどの利用時に通信速度を制限する場合があります。
まとめ
モバイルデータ通信では、通信事業者が提供する携帯電話回線を利用して、スマホなどの端末をインターネットに接続します。モバイルデータ通信がオンになっていると、バックグラウンド通信やアプリの自動アップデートなど、意識していないところでデータ容量を消費してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
月々のスマホ料金を抑えたい方は、Wi-Fiを併用しながら、状況に応じてモバイルデータ通信をオフにするなど工夫して、上手に使いこなしましょう。
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・Apple、iPad、iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。iPhoneの商標はアイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。
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