スマホでメッセージをやり取りする方法のひとつに「MMS」があります。MMSの名前は目にしたことがあるものの、使い方はわからないという方も多いのではないでしょうか?また、名前を知っていてもSMSやiMessageと同じサービスと考えている方もいるでしょう。
これらはいずれもメッセージをやり取りするサービスですが、その仕組みはそれぞれ異なります。今回の記事では、MMSの使い方がわからない方に向けて、MMSの概要や使い方、他のメッセージ機能(SMS、iMessage)との違いについて詳しく解説していきます。
目次
MMSとは?
MMS(マルチメディアメッセージングサービスの略)は、チャット形式のメッセージサービスで、MMSに対応した通信事業者のキャリアメールアドレスを使用します。現在、このサービスに対応している通信事業者はKDDI(au)、ソフトバンク、Y!mobileです。MMS対応のメールアドレスは、以下の形式です。
MMS対応のメールアドレス一覧
通信事業者名 | アドレス形式 |
---|---|
au | @ezweb.ne.jp |
ソフトバンク | @softbank.ne.jp |
Y!mobile | @ymobile.ne.jp |
MMSの特徴は、長文のテキストメッセージや画像・ファイルのやり取りができる点です。また、他の通信事業者のメールアドレスやPCアドレスともメッセージの送受信ができます。
メッセージを送信したい相手のメールアドレス宛に、1通のメッセージで多くの情報のやり取りができることがMMSの魅力と言えます。なお、料金は、データ通信料金に含まれます。
他のメッセージ機能(SMS、iMessage)との違い
MMSと他のメッセージ機能(SMSやiMessage)の違いは、どこにあるのでしょうか。ここでは、MMSとSMS・ iMessageとの比較を表にまとめてみました。
MMS | SMS | iMessage | |
---|---|---|---|
宛先 | ・メールアドレス ・電話番号(同じ通信事業者に限る) |
電話番号 | ・電話番号 ・Apple ID |
最大文字数 | 通信事業者や機種で異なる | 670文字(半角英数字のみだと1530文字) | 無制限 |
ファイルの添付 | ◯ | ✕ | ◯ |
送信時の料金 | プランによって異なる | 一通あたり税込3.3円(70文字まで) | データ通信料金に含まれる |
受信時の料金 | プランによって異なる | 無料 | データ通信料金に含まれる |
SMS
SMS(ショートメッセージサービスの略)は、スマホで相手の電話番号にメッセージを送受信できるサービスです。ほとんどの通信事業者や格安SIMで利用可能ですが、同時に複数の方にメッセージを送ることはできません。また、SMSでは画像や動画のようなファイルを添付することができず、メッセージは全角で670文字、半角英数字のみで1,530文字までという文字数制限もあります。そのため、短いテキストメッセージのやり取りに向いています。
SMSの利用自体は無料ですが、送信する際には文字数に応じて費用がかかります。70文字まで(※1)のメッセージであれば、1通につき3.3円(※2)が発生します。SMSは、Webサービスでの不正防止のための二段階認証を行う際などによく使用されます。
※1:機種により最大全角670文字まで送信可能です。ただし、134文字までは2通分、それ以降は67文字ごとに1通分の送信料がかかります。
※2:ご利用の通信事業者によって料金は異なります。
iMessage
iMessage(アイメッセージ)とは、iPhoneやiPadなどAppleの端末同士でメッセージや写真、動画、音声などさまざまな種類のデータを送受信できるアプリです。iMessageでは、文字数の制限なくメッセージを送信できます。また、絵文字や手書き文字、Appleオリジナルのステッカーも送信可能です。
iMessageはインターネット経由でメッセージを送受信するため、通常のSMSのような追加料金はかかりません。しかし、受信側がAndroid端末などiMessage非対応の場合、メッセージが自動的にSMSかMMSに切り替わり、SMS利用料が発生するので注意が必要です。また、その場合は、添付ファイルやiMessage専用のステッカーも送信できなくなってしまいます。
MMSの使い方
MMSは、画像やファイルを添付したり、長いメッセージを送ることができる便利なサービスです。以下では、MMSを使ったことがない方向けに、iPhone(iOS)の場合とAndroidの場合のそれぞれのパターンで使い方を解説します。
iPhone(iOS)の場合
MMSをiPhone(iOS)で使う場合は、メッセージアプリを利用します。メッセージアプリは、メッセージの種類や相手の状況に応じて、MMS・SMS・iMessageの3種類から最適なメッセージ送信方法を自動で切り替えて送信します。受信先がiOSでiMessageが利用可能な場合は、iMessageに切り替わります。受信先がAndroidの場合は、MMSもしくはSMSに切り替わります。
MMSに切り替わるのは、以下の条件です。
・メールアドレスを宛先にして送信した場合
・件名を入力した場合
・画像やファイルを添付した場合
iPhone(iOS)からMMSを送信するには、以下のステップになります。
①ホームからメッセージアプリを選択します。
②画面右上にある新規メッセージアイコンを選択します。
③宛先を入力するか、画面右側の+マークから選択します。
④メッセージを入力して、送信ボタンを選択して送信完了です。
Androidの場合
Androidの場合は、通常はGoogleの公式アプリ「メッセージ」を使用します(通信事業者や機種によって、独自のメッセージアプリがインストールされているケースもあります)。
「メッセージ」アプリを使用する際に、「デフォルトのアプリに設定」という画面が出たら「メッセージ」を選択します。
Googleの公式アプリ「メッセージ」からMMSを送信するには、以下のステップになります。
①メッセージアプリを起動したら、画面右下のメッセージ作成ボタンを選択します。
②宛先の欄に送り先の名前や電話番号、メールアドレスを入力します。
③メッセージを入力して、送信ボダンを選択して送信完了です。
MMSが使えない場合
MMSを送信しようとしても、メッセージが送信できないケースもあります。MMSが使えない理由としては、設定の間違いや受信側に問題があることが多いです。以下では、MMSが使えない場合の対処方法を解説します。
設定が間違っていないか
MMSが使えない場合は、スマホの設定の問題が考えられるため、以下の設定を確認してみましょう。
1. メッセージアプリにMMSのアドレスが設定されていない
対処方法:メッセージアプリに、キャリアメールアドレスを登録してMMSが利用できるか確認してください。
2. 迷惑メールとしてブロックされている
対処方法:送信先の相手にブロックの解除をしてもらい、再度MMSを利用できるか確認してください。
3. 宛先を電話番号にしている
対処方法:宛先を電話番号にして送信するとSMSになってしまいます。宛先をメールアドレスにして、再度MMSで送信できるか確認してください。
そもそもMMSを利用できるのか
MMSに対応している通信事業者は、KDDI(au)、ソフトバンク、Y!mobileのみです。もし宛先のメールアドレスがGmailのようなフリーメールである場合、そのユーザーはMMS非対応の通信事業者を使用している可能性が高いです。このような状況では、MMSの利用はできません。
MMSの代わりに使えるメッセージ
MMSが利用できない場合でも、MMSと同じような機能を備えたメッセージサービスはあります。例えば、LINE、+メッセージ(プラスメッセージ)、各種SNSのDM(ダイレクトメッセージ)が挙げられます。ここでは、MMSの代替として利用できるこれらのサービスを、メリット・デメリットを交えて紹介します。
LINE
LINEはスマホやタブレット、パソコンからも利用できるメッセージ機能です。LINEは通信事業者が異なっていても、メッセージのやり取りができます。また、絵文字や画像、動画、スタンプなども送受信可能です。メッセージを送るには、相手を自分の「友だちリスト」に登録するか、逆に相手に登録されている必要があります。
LINEは便利ですが、セキュリティ面で少し懸念があります。それは「友だちリスト」がスマホのアドレス帳と同期されるため、設定ミスにより知らない相手に自分の名前が表示され、勝手に友だちリストに追加されることです。この懸念は、知らない相手からメッセージが届くといったトラブルの原因になっています。
+メッセージ(プラスメッセージ)
「+メッセージ(プラスメッセージ)」 は、ドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクが共同開発したメッセージアプリです。スマホに登録されている電話番号を使用してメッセージのやり取りができます。
+メッセージは写真や画像、スタンプを添付でき、グループメッセージも可能です。ただし、+メッセージの利用はドコモ、KDDI、ソフトバンクが提供している各ブランドや、MVNOでSMS契約をしている方に限定されています。
SNSのDM
MMSの代替として使用できる方法としては、X(旧Twitter)、Instagram、TikTokのDM(ダイレクトメッセージ)やFacebookメッセンジャーなどのSNSのメッセージ機能があります。これらのSNSを通じたメッセージ機能は、使用するSNSによってはMMSの機能を上回る場合もあります。
ただし、SNSのDMを利用するには、受信側が該当のSNSアカウントを持っている必要があります。また、相手のSNSアカウントを知らない場合は使用できないため、この点はデメリットといえるでしょう。
まとめ
今回の記事では、MMSの概要や使い方、他のメッセージ機能との違いなどについて解説してきました。MMSは長文のメッセージや画像、ファイルのやり取りができる便利なサービスですが、現在はKDDI(au)、ソフトバンク、Y!mobileのみ対応しています。
MMSを使用する際は、キャリアメールアドレスを利用し、メッセージの料金はデータ通信料に含まれます。メッセージをやり取りするたびにデータ容量を使うため、データ容量が不安な方は、auのオンライン専用ブランド「povo2.0」(※3)がおススメです。
povo2.0は、基本料金が0円(※4)(※5)(※6)で必要に応じて自由にトッピング(有料)を選べます。povo2.0では、MMSを利用することはできませんが、MMSの代わりに使えるメッセージサービスで代替できる方は、「データ使い放題(24時間) 税込330円/回」(※7)や大容量のトッピング「データ追加150GB(180日間) 税込12,980円/回」を購入すれば、データ容量を気にせずメッセージサービスを楽しめます。MMSにこだわりはないが、月々のデータ通信料を少しでも安くしたい方は、この機会にpovo2.0の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
※3:オンライン専用のプランなので、お手続き・サポートは全てオンラインとなります。povo2.0アプリや公式サイトからお問い合わせください。
※4:通話料、SMS送信料別途要。
国内SMS送信:税込3.3円/通(70字まで)受信:無料
機種により最大全角670文字まで送信可能です。134字までは2通分、それ以降は67文字ごとに1通分の送信料がかかります。
※5:同一名義で5回線(*)ご契約の場合、累計6回線目以降、税込3,850円/回線の契約事務手数料がかかります。
*過去1年以内に、解約済、当社によりキャンセルした回線も含む。
※6:0円0GB時は、送受信最大128kbps。
※7:ネットワークの混雑時や動画・クラウドゲームなどの利用時に通信速度を制限する場合があります。