povo2.0の「eSIM クイック転送」とは、以前使っていたiPhoneから新しく利用するiPhoneに端末上でeSIMを再発行し、転送できる機能です。
*:本機能はiPhone間のみ利用可能で今まで利用していたiPhone・新しく利用するiPhone共にiOS16以上であることが必要です
iPhoneユーザーに限定される機能ですが、「iPhoneを数年毎に1回買い替えている」「新機種が出るたびに買い替えている」という方にとって便利な機能です。
そこで本記事では、eSIM クイック転送の基礎知識やできることをまとめた上で、eSIM クイック転送の手順や注意点について解説していきます。
目次
eSIM クイック転送とは?
povo2.0ではeSIM クイック転送に対応しており、iPhoneユーザーの方は簡単に機種変更ができます。
eSIM クイック転送とは、iPhone独自の機種変更に関する機能で、現在使用しているiPhoneのeSIMを再発行し、新しいiPhoneに転送できる機能です。
オンライン上での本人確認も不要で、iPhone上の設定のみで機種変更をすることができます。
SIMカードには、標準SIMカード(miniSIM)とmicroSIMカード、nanoSIMカードの3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
povo2.0のeSIM クイック転送でできる3つのこと
povo2.0のeSIM クイック転送でできる3つのことは以下の通りです。
- ・機種変更をカンタンに行える
- ・オンラインで機種変更ができる
- ・SIMカードをeSIMに変更できる
機種変更をカンタンに行える
povo2.0のeSIM クイック転送はiPhoneの設定から乗り換え手続きを行えるため、カスタマーサポートやQRコードの発行、スキャンするなどの面倒な手続きがありません。
Bluetooth、もしくはiCloudを用いて5分程度の設定でできるので、機種変更をカンタンに行えます。
オンラインで機種変更ができる
povo2.0のeSIM クイック転送はご自身のiPhone端末を用いて機種変更ができ、オンラインで手続きできます。
これまでは「携帯電話販売店にて、受付担当者に機種変更を依頼する」というのが一般的な方法でした。
povo2.0はeSIM クイック転送を利用できるため、ご自宅や外出先などインターネット環境がつながるのであれば、どこでもオンラインで機種変更を行えます。
SIMカードをeSIMに変更できる
povo2.0のeSIM クイック転送では、SIMカードをeSIMに変更することも可能です。
物理的なSIMカードでもeSIM クイック転送を行えば、SIMカードをeSIMに変更できるだけでなく、機種変更もカンタンに行えます。
SIMカードからeSIMに変更する方法もeSIM クイック転送と同じ手順で行えます。
ただし、一度eSIMに切り替えてしまうと、SIMカードに戻すためにはpovo2.0のアプリやカスタマーサポートに問い合わせるなどの手続きを行わなければなりませんので、注意してください。
eSIMからSIMカードに変更する方法は以下のページで詳しく解説しています。
参考:「機種変更お手続き」(povo)
eSIM クイック転送の設定手順をわかりやすく解説
eSIM クイック転送は以下の2つの方法があります。
- ・Bluetoothを利用する
- ・iCloudを利用する
eSIM クイック転送を行う場合は「旧端末」と「新端末」と「Wi-Fi等のネット環境」が必要になります。安定したインターネット通信を利用できるのであればスマホに搭載されているテザリング機能を利用しても構いません。
Bluetoothを利用する場合のeSIM クイック転送の手順
Bluetoothを利用してeSIM クイック転送を行う場合の手順は以下の通りです。
- ・STEP1:Bluetoothを設定
- ・STEP2:新しくご利用のiPhoneにてお手続きを実施
- ・STEP3:それぞれのiPhoneを操作し、プロファイルダウンロードを実施
STEP1:Bluetoothを設定
まずは新しく利用するiPhoneと今まで利用していた両方の端末で以下の設定を行っているか確認してください。
- ・BluetoothがONになっている
- ・今まで利用していたiPhoneにパスコードが設定されている
Bluetoothの設定方法はiPhoneの「設定」を開き、「Bluetooth」をタップし、設定をオンにします。
パスコードの設定方法は「設定」から「パスコード」をタップし、「パスコードをオン」で好きな数字、もしくは英数字を設定します。
STEP2:新しくご利用のiPhoneにてお手続きを実施
次に新しくご利用のiPhoneのホーム画面から「設定」アプリをタップし、「モバイル通信」をタップします。
次に「モバイル通信を設定」もしくは「モバイル通信を追加」をタップします。
「近くのiPhoneから転送」をタップします。
STEP3:それぞれのiPhoneを操作し、プロファイルダウンロードを実施
次にいままでご利用のiPhoneの画面に「電話番号を転送」という画面が表示されるので、「続ける」をタップしてください。
古いiPhoneに6桁の検証コードが表示されるので、そのコードを新しいiPhoneの検証コード入力欄に入力します。
次に機種変更する電話番号が記載された「別のiPhoneから転送」をタップします。
新しいiPhoneに「モバイル通信設定完了」という画面が表示されたらeSIM クイック転送は完了です。
正しく開通できたかを確認するために、発信テスト用番号111(通話料無料)に電話をかけ、ガイダンスを最後まで聞いてから電話を切ってください。その後、(*1)Wi-Fiを切った状態でSafariやChromeなどのブラウザを開くことができるかを確認できたら、データ通信を利用できます。
Bluetoothを利用したeSIM クイック転送については以下のページも参考になります。
参考:「eSIM クイック転送」(povo)
*1:データトッピング購入前は画面の表示に時間がかかる場合がありますが、画面が表示できれば問題ありません。
iCloudを利用する場合のeSIM クイック転送の手順
iCloudを利用してeSIM クイック転送を行う場合の手順は以下の通りです。
- ・STEP1:新しくご利用のiPhoneでiCloudログインとiPhoneのパスコードを設定する
- ・STEP2:新しくご利用のiPhoneにてお手続きを実施
- ・STEP3:それぞれのiPhoneを操作し、プロファイルダウンロードを実施
STEP1:新しくご利用のiPhoneでiCloudログインとiPhoneのパスコードを設定する
まずは新しいiPhoneのホーム画面から「設定」アプリをタップします。
次に「iPhoneにサインイン」をタップします。
次に、古いiPhoneのAppleIDとパスワードを入力して「次へ」をタップ
古いiPhoneに「AppleID確認コード」がSMSに届きます。
STEP01-4で送られてきた確認コードを入力欄に入力します。
ご自身で設定したiPhoneのパスワードを入力します。もしも、古いiPhoneと新しいiPhoneでパスワードを設定していない場合は新規で設定する必要があります。
パスコードの設定方法は「設定」から「パスコード」をタップし、「パスコードをオン」で好きな数字、もしくは英数字を入力することで設定できます。
STEP2:新しくご利用のiPhoneにてお手続きを実施
新しくご利用のiPhoneのホーム画面から「設定」アプリをタップし、「モバイル通信」をタップ
次に「モバイル通信を設定」もしくは「モバイル通信を追加」をタップします。
次に機種変更する電話番号が記載された「別のiPhoneから転送」をタップしてください。
いままでご利用のiPhoneに「(機種変更予定の電話番号)のSIMを転送しますか?」と表示されるので、「SIMを転送」をタップします。
新しくご利用のiPhoneに「モバイル通信設定完了」という画面が表示されたらeSIM クイック転送は完了です。
最後に発信テスト用番号111(通話料無料)に電話をかけ、ガイダンスを最後まで聞いた後にWi-Fiを切った状態でブラウザを起動できるか試し、モバイルデータを利用できるか確認しておきましょう。
iCloudを利用したeSIM クイック転送については以下のページも参考になります。
参考:「eSIM クイック転送」(povo)
povo2.0のeSIM クイック転送の4つの注意点
povo2.0のeSIM クイック転送を利用する際には、以下4つの点に注意してください。
- ・受付時間に限りがある
- ・iPhone間のみ利用可能で今まで利用していたiPhone・新しく利用するiPhone共にiOS16以上であることが必要
- ・手続きには旧端末が必要であり、転送前にiPhoneを初期化すると利用できない
- ・新しく利用するiPhoneにSIMロックがかかっている場合は解除が必要
受付時間に限りがある
povo2.0のeSIM クイック転送には、受付できる時間が決まっています。
受付時間は以下の通りです。
- ・1:00~2:50
- ・7:00~23:50
また、メンテナンスのタイミングで受付時間が異なる場合があるため、乗り換えに時間がかかる場合があるので、注意が必要です。
参考:「eSIM クイック転送」(povo)
iPhone間のみ利用可能でiOS16以上が必要
povo2.0のeSIM クイック転送はiPhone間の転送のみ利用可能であり、今まで利用していたiPhone・新しく利用するiPhone共にiOS16以上である必要があります。
iOS16はiPhone8以降の端末が対象であり、iPhone7や6s等はiOS16のアップデートができないため、eSIM クイック転送を利用することができません。
eSIM クイック転送を行う前にご自身の端末がiOS16に対応しているかを確認しておきましょう。
手続きには旧端末が必要であり、転送前にiPhoneを初期化すると利用できない
新しいiPhoneにeSIM クイック転送を行うためには古い端末のデータが必要であり、eSIMの転送前にiPhoneを初期化してしまうと、eSIM クイック転送ができません。
古い端末を初期化する場合は、必ず前述した手順でeSIMのクイック転送が完了してから行いましょう。
新しく利用するiPhoneにSIMロックがかかっている場合は解除が必要
新しく利用するiPhoneにSIMロックがかかっている場合は、eSIMのクイック転送だけでなく、機種変更自体できない可能性があります。
SIMロックとは、大手キャリアからスマホなどの端末を購入した場合、購入先のキャリアのSIMしか使えないようロックがかけられることを指します。
2021年10月1日以降に新たに販売される携帯電話端末にはSIMロックを設定せずに販売することが義務付けられましたが、それ以前に大手キャリアから購入したiPhoneはSIMロック解除が必要になります。
ただし、新しいiPhoneがau系列で購入したものであれば、SIMロック解除は必要ありません。SIMロック解除が必要になるのは、2021年10月1日以前にdocomo、もしくはSoftBankで購入したiPhoneを乗り換え先の端末にする場合のみです。
SIMロック解除についてはこちらの記事も参考になります。
参考:「SIMロックは原則禁止?SIMロック解除のメリットとデメリットを紹介」(povo)
まとめ
この記事では、povo2.0のeSIM クイック転送について解説しました。
povo2.0の「eSIM クイック転送」とは、iPhoneからiPhoneに機種変更する際に、端末上でeSIM転送を行える機能です。
簡単にいうと、インターネット環境さえあればどこでも機種変更ができる機能です。
povo2.0のeSIM クイック転送方法は「Bluetooth」と「iCloud」を使用し、端末同士で通信を行うことで古いiPhoneから新しいiPhoneに簡単に機種変更ができます。
ただし、eSIM クイック転送を利用する際には以下の4つの注意点があります。
- 1.受付時間に限りがある
- 2.iPhone間のみ利用可能で今まで利用していたiPhone・新しく利用するiPhone共にiOS16以上であることが必要
- 3.手続きには旧端末が必要であり、転送前にiPhoneを初期化すると利用できない
- 4.新しく利用するiPhoneにSIMロックがかかっている場合は解除が必要
特に2〜4は、必ず確認しておかなければ、eSIM クイック転送を利用できない可能性があるため、注意してください。
- ※本記事に掲載されている商品またはサービス等の名称は、各社の商標または登録商標です。
- ・「au」はKDDI株式会社の登録商標です。
- ・「docomo」の名称は、株式会社NTTドコモの登録商標または商標です。
- ・「SoftBank」の名称は日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標または商標です。